マチネの終わりに 平野啓一郎 毎日新聞社出版

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【今日の一言】
石田ゆり子も、絶賛。

大傑作。この小説に出会えて、良かった。

「マチネの終わりに」を読み終わったのは昨日のこと。まだ、ボーッとしている。これは恋愛小説に違いない。しかし、これを恋愛小説と言っていいのか?
私は、本書には偶然に出会った。

Amazon Unlimitedが始まった頃、新しもの好きの私は何のためらいもなくUnlimitedに登録したのだけど、その時に「マチネの終わりに」は、Unlimitedの読み放題のタイトルのひとつだった。
私は、平野啓一郎という芥川賞作家のことは、知ってはいたが、作品を読んだことはなかった。Unlimitedで芥川賞作家の本があるなら、ダウンロードしておこうか、と言った感じで「マチネの終わりに」に出会ったのだ。
何という好運。何という無知。

毎日新聞社出版の、本書の紹介ページからあらすじの一部を抜粋すると

天才ギタリストの蒔野(38)と通信社記者の洋子(40)。
深く愛し合いながら一緒になることが許されない二人が、再び巡り逢う日はやってくるのか――。

ということになる。
確かにこの通り。もしかして、このあらすじでは読みたくならないかもしれないけど、この小説は、絶対に読むべきだ。

iPhoneのKindleアプリで最初のページを開き、数行を読んだだけなのに、絶対面白くなるという予感とともに、その段階で感動してしまった。もう、1ページめで面白すぎるのだ。
1ページめでこれだけ心を動かされた小説があっただろうか。

読み進めていくうちに、本書が手放せなくなる。恋なのか、いや恋ではないのか、何かに突き動かされる2人。
そして私は、あるところから、読み進むのがつらくなる。それには理由があるのだが、ネタバレになるから書かない。
1ページ読んでは1日休み、また1ページだけ読み進める。それ以上は、ハラハラするというか、いやちがうな、切なすぎるというか……。

そして物語は数年後、新たな展開へ、いや、それは新たな展開なのだろうか……。

平野啓一郎という人が紡ぎ出す物語の、なんというか、物語の緻密さ、いやちがう……ちがうなあ、緻密というのではないなあ、上手く表現できない。
こういうのはリベラル・アーツのなす技なのだろうか。こんな小説が書けるなんて、どんな才能なんだろ……。

女優の石田ゆり子は、彼女のInstagramの中で、

しみじみと読む。
五感全部を使って読む小説です。
物語を読む幸せを感じる。

と書いていますが、気づいたら五感どころではない、多分第六感も使っているはずです。

今年はじめて読んだ小説が
「マチネの終わりに」で良かった。今年は、すごくいいことがあるような気がする。

マチネの終わりに

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